Patent Explorer 19をご紹介いたします。
リサーチ・検索ポータルサービスの概要自体は、下記に解説記事を上げています。
サービスサイト
概要
特許について
特許権は、発明を一定期間独占的に使用しうる権利であり、日本国内では、先に取得したものが有効とされています(先願主義)。
我々の日常生活においても、数多くの特許技術が用いられています。特許は膨大な数があり、その一つ一つの特許の内容を精査し、その有効範囲を調べようとすることは容易ではありません。
そのため、特許を新たに取得しようというときに、すでに取得されていないかの調査も難しいですし、または、すでに取得されている特許技術に抵触するような技術を利用しようとするとき、抵触しているか否かの判断も難しくなります。
一方で、その特許技術内容の不明確性と難しさの壁を利用して、パテント・トロールが跋扈していたりもします。
Patent Explorer 19がもたらすイノベーション
本ページで紹介する「Patent Explorer 19」は、上記のような特許関連調査について、人工知能を用いて特許文献を、迅速に発見・抽出することで、特許調査を効率化する特許調査・分析システムになります。(開発元独自の人工知能「KIBIT(キビット)」が用いられています。)
人工知能「KIBIT(キビット)」は、調査対象の特許公報や発明提案書などの請求項等、特許技術の特徴を的確に表現している文章を教師データとして学習を行い、それぞれのデータの関連性スコアを算出できるようにすることで、検索を効率化できるとのことです。
特許調査のうち、「無効資料調査」「先行技術調査」「技術動向調査」にて、活用できるとのことです。
無効資料調査とは、発明品を製造・販売する際に障害となりうる他人の特許権を無効化できる証拠資料があるかを調べる調査です。公知例調査とも呼ばれています。
後に、特許権者から権利侵害として訴えられた場合あるいは警告を受けた場合に、その特許を無効にするための資料を探したりします。
先行技術調査とは、出願しようとする発明が他人によって既に出願されてないかを調べる調査です。出願前調査とも呼ばれています。
技術動向調査とは、研究の開始時や途中時において研究テーマに関係する公知技術がないかを調べる調査です。
実用性などについて
トヨタ自動車の関連会社のトヨタテクニカルディベロップメント株式会社との共同開発により製品化されています。そのことに鑑みれば、実際の業務にも耐えうるということかと思います。
料金
特に公開された情報はありませんでした。
提供会社
株式会社 FRONTEOによる提供です。同社は、自然言語処理に特化したデータ解析企業とのことです。
2003年に創業して以来、国際訴訟で必要な、証拠となる電子データの保全と調査・分析を行う「eディスカバリ(電子証拠開示)」や、「デジタルフォレンジック調査」というリーガルテック事業をメインに展開してきたとのことです。2014年より金融、知財、人事、医療分野へと事業のフィールドを拡大しているようです。
関連サービス
競合サービス
少し毛色が違いますが、以下のものがAIを用いた知財系調査ができるサービスという意味では下記が競合と言えるかと思います。
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